「待った無し」の更新工事に、我々の専門技術が必要とされています。

耐用年数を超えた配水管が実は多い

かずさ總建に寄せられる案件の95%以上が、官公庁からの配水管更新工事である理由。それは、「必要なのに、間に合っていない工事」の最たるものだからです。

配水管の法定耐用年数は、40年とされています。しかし、実際には40年を超えて使われているものが少なくありません。高度成長期の大規模インフラ整備の流れで、一気に整備された水道施設の更新工事が進んでいないのです。耐用年数を超えて老朽化した水道管を使い続けると、つなぎ目から漏水するおそれがあります。また、地震によって管が割れる、あるいは抜けてしまい、漏水の同時多発となる可能性もあります。

配水管更新工事で、二次被害は防げる

たとえば3.11の東日本大震災の際の浦安地区。あの時、地下の上下水道が破壊され、全世帯の46%にあたる3万3000戸が断水に陥りました。あの時は弊社も修繕工事に奔走しましたが、地域の皆さん、ライフラインを断たれて本当に大変な思いをされていました。地震自体は避けられないことだとしても、水道管が新しく耐震性の高いものに更新されていれば、あのような大きな二次災害は、防ぐことができたのではないでしょうか?

また、そもそも老朽化の問題以前に、過去の時代に作られた水道管は、現代の基準からみて十分な耐震性を満たしていないものがあります。厚生労働省によると、令和3年度末(2022年3月末)時点で、水道施設の基幹管路の耐震適合率(震度6強程度の地震に耐えられる割合)は、全国平均40.7%とのこと(図1)。半分にも届いていないのです。

図1(※1)

長期的に止まれば命に関わるインフラが、このような心もとない状態で、よいのでしょうか? よいわけがありません。一刻も早く更新工事を行い、耐震性の高い水道管に取り換える必要があります。

しかし、そんな「待った無し」の工事が、なかなか進んでいないのです。厚生労働省の資料によると、平成27年度末(2015年3月末)時点での試算で、「日本中の水道管路の更新工事が完了するまでに、約130年かかる」とのことでした(※)。令和6年となった現在においても、工事の進捗ペースに大きな改善は見られていません。

プロの仕事で、社会課題の解決を

更新工事は、さまざまな専門技術を要する仕事。しかも、人々の生活空間の中で行うので、長時間断水を起こさないように、騒音等でご迷惑をおかけしないようにと、細心の注意が必要。昨日今日始めたという業者が参入できる分野ではありません。十分な有資格者を備え、長年の経験値と実績のある業者が担うべき役割なのです。千葉市においては、弊社かずさ總建が、その業者の一つです。

長年培った技術と経験値、専門性を最大限に用いて、この人々の命と安全・安心がかかった社会課題を少しでも早く解決に導くべく、これからもいっそう尽力してまいります。

<出典>
※1 国土交通省ホームページ「水道施設の耐震化の推進」
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/watersupply/stf_seisakunitsuite_bunya_topics_bukyoku_kenkou_suido_taishin_index.html

※2 厚生労働省ホームページ「水道の現状と水道法の見直しについて」11ページ「管路の老朽化の現状と課題」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000195380.pdf

代表:大柳の想い

国として喫緊の課題なのに、なかなか進まない更新工事。その要因の一つに、工事に携わる我々の業界の人手不足もあります。なかなか人が集まらない・定着しないというのは、いわゆる3K業界の常。しかし、「そういう業界だから仕方がない」では、何の解決にもなりません。

3Kという業界特性自体を変えることは、難しい。変えられないものに飲み込まれてはいけません。「どの業界で働くか?」より、「どの会社で働くか?」で選ぶ人は必ずいます。大事なのは、会社が魅力的であるかどうかです。

どんな業界であれ、どんな仕事であれ、「この会社で働きたい」と思ってもらうことができれば、きっと人は集まります。
「この会社は、仕事が大変な分、ちゃんと報われるように考えてくれている」と、信じてもらうことができれば、きっと人は定着します。
「この人たちと一緒にやれば、楽しい」と思える先輩や仲間に出会えたら、きっと人は、笑顔で頑張れます。
「この仕事を自分が責任もってやり遂げることで、誰かの役に立てる」と、誇りを持ってもらうことができれば、きっと人はよい仕事をしてくれます。
そして、よい仕事をするカッコいい背中を見せることで、後輩にも「仕事はしんどいけど、この人がいるから、この会社で働きたい。働き続けたい」と思わせる存在となってくれます。

社会に必要不可欠な仕事を担っているのですから、人材を絶やしてはいけません。もっともっと魅力のある会社になること。もっともっと社員を輝かせ、働きがいを感じ続けてもらえる環境を作ること。それは経営者の責務です。

もちろん、1社だけが人材不足を解消したところで、到底足りません。
「3Kだから、人が集まらない・定着しないのは仕方ない」
そんな業界全体の意識を、まず、かずさ總建がロールモデルとなって、変えます。
その上で、業界一丸となって、日本の水道課題の解決に挑みます。

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